第5回 将棋電王トーナメント(裏話)

2017年11月13日掲載記事加筆



第5回将棋電王トーナメント、本当に楽しく視聴させていただきました。


何をおいても、まずは言わせて下さい。

平成将棋合戦ぽんぽこ
【tanuki-チーム、優勝おめでとうございます】


●「まふ定跡非公開版」はライブラリではないので特記しておきます
お渡ししました「まふ定跡非公開版」をお受け取りの皆様。これについての【著作権を主張しません】ので、
今後において将棋放送に使用等といった企業タイアップ時にデータ提出が必要な場合は安心してお使い下さい。
その際は、「Apery形式」もしくは「やねうら王形式」に変換をお願いします。
(過去私の配布経緯を知っておられる通り、アマチュア強豪の棋譜提供者より、一般配布される場合において個人特定されないよう加工条件がありますので)
同様にオープンソースとして一般配布されます場合においても「Apery形式」もしくは「やねうら王形式」に変換して配布下さい。

※私からも第5回将棋電王トーナメント終了後に配布予定だったのですが、2500時間しか使ってないHDDに不良セクタが出て、
慌ててバックアップを取ったのは良いんですが、何処に有るか分からない状態です。
(元データは保証交換で削除0上書きしちゃったので)


また、開発交流させて頂きました皆様、突然音信不通になってしまい申し訳ございませんでした。
(嫁が大病を患ってしまい、プライベートが身動き取れません)
このまま開発からフェードアウトしてしまう可能性も考えましたが、
電王トーナメントで開発者の方々が「まふさんから……」「まふ定跡を」と言ってもらえて、
将棋と全然関係ないのですが頑張ろうと、元気を頂きました。



開発関係も少しだけ書いておきましょうか。

■ビックリしたのが予選も決勝トーナメントも
平成将棋合戦ぽんぽこ vs Ponanza です。

第27回世界コンピュータ将棋選手権が終わってすぐの5月31日だったかな?
「tanuki-野田氏」(今大会優勝者)からこんな質問を受けたんですよね。

 ①ありがとうございます。昨日いただいた分について質問と補足をさせていただきます。
 長文となってしまっている点、ご容赦いただければと思います。本日頂いた分については、明日拝読させていただきたいと思います。
  > また、採用率の調整でelmoに対して勝率90%の定跡も作れましたが、対抗手がelmo+やねうら探索部でマイナス評価のため指さないだけで、
 > この対抗手を指すと勝率が25%になりました。 これはやねうら王+elmo評価関数を用いた計測でしょうか?

私の回答が、

 まず、計測はやねうら王v4.58+elmo評価関数のときに実施しました。
 局面はひねり飛車を理解出来ていないようです。
 ※たぶんelmoは飛車振っても戻すくらい飛車の配点が偏っているから、このような誤評価が起こると考えています。
 こういった部分はいまのところ定跡でカバーするしか無いのでは?

このように「将棋ソフトは、ひねり飛車を理解出来ていないよ!」と言っておきながら、
Ponanza戦の予選で「後手ひねり飛車」という私の独自定跡で実質負けの劇的な引き分け。

決勝トーナメントでも同じ展開とか……

結果はPonanza(去年の同大会優勝ソフト)に圧勝!

これについての裏話を「tanuki-野田氏」からダイレクトメール頂き、流石だなぁ~と感動しました。
本人より今度語られると思いますので私からは余計なことは書かないようにしておきましょう。
予選でPonanzaと対局した感触から、決勝トーナメントでそんな工夫を……

しかし半年前のフラグがこんな所で回収されるとは驚きです。



■Qhapaqさんについて

Qhapaqさんについては定跡を独自で作成されるとのことで、開発交流はさせて頂きましたが「まふ定跡非公開版」はお渡ししておりません。
私が見るにQhapaq定跡は「まふ定跡非公開版」を部分的に上回っておりますので、かなり強い定跡だと思われます。(公開されるのかしら?)

正直、決勝トーナメントでPonanzaに勝つと思ってました。
振り駒がね……
あの後手引きは何なんでしょう?
Ponanzaなんか強いソフトと当たるときは先手ばっかりじゃないですかー。

しかも、やねうら王のnps高速化をコミット予定とか。
探索部もまだ強くなるとかすごいですね。



■読み太さんについて

「まふ定跡」猛プッシュありがとうございます!

配布したときの注意点で「公開版のver11と対振りいじってないよ」と書いていたので、
決勝トーナメントの1回戦「HoneyWaffle」戦は負けると思ってました。
穴熊からの、あの鮮やかな玉頭攻めは読み太自身の強さでしょう。

shotgun戦は定跡を切っていたようですが「shotgun定跡」は過去の「elmo定跡」や「Qhapaqスナイパー定跡」と同様のなぞり型なので、
現在のfloodgateがたまたま今回の第5回将棋電王トーナメント出場ソフトに近い所だったから、ハマっていただけのように私は見えました。
「まふ定跡非公開版」を使えば勝ち目が十分あったと思いましたが、どうだったでしょうか。

ノートPCが壊れたようなので、賞金で新しいPC買って開発がんばって下さい。

あと、第27回世界コンピュータ将棋選手権(裏話)でも書きましたが、
公式では上記大会優勝ソフトの「elmo」に一度も勝ててなかったので、
決勝トーナメントで「読み太」が「まふ定跡」を使用して勝ったのは、
めちゃくちゃうれしかったです。

※このあとメールを頂いたのですが、
実は「読み太」が使用していた「まふ定跡」は修正前の不具合verだったと。
だから「shotgun」戦は定跡を切ってたそうです。
大会中に「tanuki-(今大会優勝者)」さんと話してて気付いたとのこと。

いまさら言うのもなんですけど、この不具合verでも使っていたら勝ってましたよ。
優勝者の「tanuki-」さんも「shotgun」戦の後手は定跡を変えたようで、
そう考えると面白くて「shotgun」さんがことさらに
「俺は定跡作成をがんばった」「俺はすごい定跡を持っている」とアピールした結果、
相手が定跡を使うのを封じるという「盤外戦術」があったと。



■やねうら王さんについて

予選1回戦でいきなり負けて目を疑いました。

8月の段階で私の評価関数作りは中断してしまったのですが、
あのとき私が作ったdepth1でわざとに悪手を指させて、それをキメラ配合でマイナス融合をして悪手を取り除くとか、
アヤシイ実験の結果出来た評価関数と、非公開で頂きましたリゼロ18をゴニョゴニョっと配合したものは、
yaselmoにR+100程度ありましたので、elmoから見てR+300近くあったと思います。

ブログを拝読したり、ニコニコでの話を聞いてなるほど!と納得しました。
勝ちだけにこだわるのなら優勝もあったと思います。
今回は「ゼロから作る」というのをテーマに初志貫徹したのですね。

特別賞の受賞おめでとうございます。



■出場された開発者の方々はおつかれさまでした

諸事情で定跡開発がストップしておりますが、第27回世界コンピュータ将棋選手権が終わってから作成しているものは、
現時点においても「横歩取り」を一切指さずにyaselmoに勝率80%程度あります。

何とか開発時間が取れるようになりましたら、第28回世界コンピュータ将棋選手権においては、
【横歩は終わった】と言えるものを発表出来たらと思っております。

まあでも、世界コンピュータ将棋選手権は「ハード無差別級」ですし、
ソフトも強くなった来年の5月だと小手先の定跡とか粉砕されてしまうのか?
今後、私はそういった部分が楽しみでたまりません。

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