探索部の実験

第28回世界コンピュータ将棋選手権が終わってから、

なんとかちゃんねるでたくさんの「探索部」が出てきました。

面白そうだったので私も実験してみた結果です。

今回は教師局面を生成する「DepthLimit=8」

条件


1)使用局面
相掛かり定跡8手目から

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2)エンジン設定

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先手後手の局面勝率


上記エンジン設定に

探索部=クジラ検討用(Qzilla9学習時期に使用していた探索部)

評価関数=QQR改(QQRよりちょっと検討向き)

引き分け手数=70手(出来るだけ浅い探索による勝率ブレを少なく)

対局数=1000局(今回は指定局面だが、初手から定跡OFFだと3000局は必要)

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先手勝率が53.75%と、非常に先後勝率が拮抗した狙い通りの局面。

やねうら王 v4.82 との比較


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やねうら王 ver4.82がR100程度弱い結果ですが、
探索深さ8手(depthLimit=8)比較なので、
通常の対局レートとは関係ありません。
あくまで教師局面を生成するときの比較です。

Godwhale5.0.5 との比較


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なんとかちゃんねるで配布されていた
PruningCoefficient
FUTILITY_RETURN_DEPTH
を変更出来る探索部
「adjustable godwhale_child」を使用して、
Godwhale5.0.5と同じパラメタ設定にしています。

これもR50程度弱い結果となりました。

Godwhale5.0.5 の PruningCoefficient 2000


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PruningCoefficient=2000 とし、
枝刈り基準「Godwhaleの設定値 × 残り探索深さ」の
残り探索深さ(2.000×2.000=4)をデフォルトの3手から4手に変更すると、
勝率が4%程度上がりました。

YaneuraOu-kppt-NNUE-whale3 との比較


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探索深さ8手(depthLimit=8)比較ですが、
配布している「Godwhale5.0.5」より
勝率が4%程度良いですね。

この探索部は説明を読むに、
やねうら王v4.82をベースとし、
Godwhale5.0.5の改変ヶ所を適用。
その後「NNUE評価関数」を使用して
探索パラメタを調整したようです。

実験の結果から


教師局面を生成する
探索深さ8手(depthLimit=8)といった指し手の強さは、
探索パラメタの調整でかなり強さが変わる。

おまけ


今回実験で使用した「クジラ検討用」を長時間で、
「やねうら王 v4.82」と比較してみた結果。

羽生先生が永世七冠となった竜王戦
第2局「△4九龍」

MultiPV=5手にて検討

2018-05-26.png

探索部「やねうら王 v4.82」
評価関数「QQR」
Hash「2GB」

depth=25になっても出てこないですね。
「depth=26」の「15億局面」程度で出てくると思います。

これは配布されている「Godwhale5.0.5」でも同じです。

2018-05-26_.bmp

探索部「クジラ検討用」
評価関数「QQR改」
Hash「2GB」

「depth=21」の「2億局面」程度で出てくるみたいです。

探索深さ8手(depthLimit=8)でも強かったのですが、
長時間でも強いようです。

またNPSを比較して頂ければ分かりますが、
「やねうら王 v4.82」よりも早いです。

この短時間+長時間の結果から
「枝刈りがとても上手い」探索部と言えると思います。



探索部もまだまだ手を入れる余地があるように見えます。
今回使用させて頂いた「探索部」のように、
手軽に探索パラメタが調整出来る仕様のものがあれば、
もっともっと将棋ソフトは進歩出来るのではないでしょうか。

実験に使用した探索部


実験に使用した探索部「adjustable godwhale_child」を作成された方が
さらに細かく探索パラメータをカスタマイズ出来るものを作成されました。

「最新無料将棋ソフト関係」ダウンロード先の将棋エンジン(探索部)
からダウンロード出来るようにまとめました。
(作成者が別の人だと思いますがSSE4.2版も同梱)
ありがとうございます。


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